• TOP
  • テクノロジー

Technology

テクノロジー

オムニクロマの色調適合原理

Technology01

従来のコンポジットレジンとの違い

従来のコンポジットレジン製品のほとんどには複数のシェードがあり、歯の色調を模倣するために赤色や黄色の顔料を添加して調色されています。
一方で、オムニクロマには顔料が含まれていません。構造色によって歯質の色を再現する、新しいコンセプトのコンポジットレジンです。

従来のコンポジットレジンのシェード構成

Technology02

構造色とは?

構造色は微細構造によって特定の波長の光が増幅または減衰することで発生し、本来それが持つ色とは異なる色を発色します。
「世界で最も美しい蝶」として知られるモルフォ蝶。実はその翅の色は濃い灰色。
光が当たることによって美しい青色に輝きます。

モルフォ蝶の翅の鱗粉はヒダ状の均一な微細構造になっています。ヒダの間隔は約200nm。このヒダ2つ分の間隔が、光の三原色のうちの青色の波長と合っています。
そのため、光がモルフォ蝶の翅に当たった時に光の干渉が起き、青色が強調されて反射します。これが「構造色」です。他の色の成分は吸収されて見えません。

Technology03

オムニクロマフィラー*について

トクヤマデンタルのコンポジットレジンには、独自技術の「ゾル・ゲル法」で製造されるスープラナノ球状フィラーが使用されています。
一般的に、コンポジットレジンに充填されているフィラーは、石英やガラスを機械的に粉砕して製造される不定形のものです。その形状や大きさは不均一で、数μmから数10μmの大きさのフィラーを含んでいます。
これに対し、トクヤマデンタルは、「ゾル・ゲル法」により、分子レベルからフィラーを合成し、理想的なサイズの均一なスープラナノ球状フィラーを生成しています。

構造色を発現する粒径約260nmの球状フィラーのことを「オムニクロマフィラー」と呼称することにした。

Technology04

スマートクロマティックテクノロジー

オムニクロマフィラー*の構造発色

A1からD4まで、すべての歯の色調は赤色から黄色の比較的狭い範囲に分布しています。
オムニクロマフィラーは、歯の色調である赤色から黄色の構造色が出るよう、粒径約260nmに制御されています。この粒子形状とサイズが精密にコントロールされたオムニクロマフィラーが微細構造を形成することで構造発色します。

オムニクロマフィラー*の電顕写真
構造色を発現する粒径約260nmの球状フィラーのことを「オムニクロマフィラー」と呼称することにした。

色調適合原理について

顔料による混色は、混ざれば混ざるほど黒に近づく減法混色ですが、構造発色による混色は、混ざれば混ざるほど白に近づく加法混色です。白色に他の色をいくら混ぜても白いままです。

つまり、A1シェードのような白い歯では、オムニクロマの赤色から黄色の構造色が混色しても白いままで、A4シェードのような濃い色の歯では、オムニクロマの構造色が混色すると暗くならずに自然に見えます。
これが、スマートクロマティックテクノロジーと呼ばれるオムニクロマの色調適合原理です。

オムニクロマの色調適合原理の模式図

これより先のページで提供しているトクヤマデンタル製品ならびにサービス等の情報は、歯科医療従事者の方を対象にしたもので、一般の方に対する情報提供ではありません。
あなたは歯科医療従事者ですか?